プレミアリーグ。レスターの優勝で幕を閉じましたね。僕なんか当然レスターが優勝するなんて一ミリも予想するはずもなく、それどころかレスターファンですら青天の霹靂だったのではないでしょうか?
そんなレスターのゴールマウスを守る守護神は「カスパー・シュマイケル」
彼については、以前の記事で取り上げています。
ただ、僕を始め2000年代以前からサッカーを見ている者からすると「シュマイケル」という名前を聞くと思い出すのは彼ではなく彼の父親「ピーター・シュマイケル」という方も多いはず。
息子のカスパー・シュマイケルは父親と比べられるのがいやだと思いますが、それはしかたがないことです。彼は父親と同じGKというポジションでしかも同じリーグでプレーをしているわけですから。しかもその父親はレジェンドの一人としてサッカー界にその名を刻む偉大なプレイヤーなのですから。
ただ今の10代~20代前半ぐらいまでの方の中には彼の父「ピーター・シュマイケル」がどれだけ偉大なGKであったか知らない人も多いはず。そこで今回は知らない人のためにデンマーク史上ナンバーワンGK、それどころか20世紀有数のGKの一人でもある「ピーター・シュマイケル」についてお伝えしていこうと思います。
デンマークの白い巨人
ピーターシュマイケルは1現役時代193㎝、96kgとかなり大柄なGKでした。息子のカスパーは185㎝ぐらいですから、息子よりもかなり大柄です。その風貌からついたあだ名は「白い巨人」
デンマーク代表のGKとして129試合に出場。「ユーロ92優勝」「フランスワールドカップベスト8」マンチェスターユナイテッドの一員としてリーグ、カップ、チャンピオンズリーグを制し、個人としても最優秀GK賞を何度も受賞。FIFA100にも選ばれた偉大なGKです。
特に語り継がれているのはユーロ92での優勝ですね。この大会本来デンマークは出場することができなかったのですが、ユーゴスラビアの国内情勢が悪化してしまい代わりに出場したのがデンマーク。
当然、本命どころかグループリーグの3試合で敗退するんじゃないかと予想されていたようですが、何と結果は優勝ですよ!!優勝!シュマイケルはこの大会でファインセーブをしまくりチームを何度も救います。その活躍から大会MVPにも選ばれるというわけです。
特徴的なプレースタイル
シュマイケルは大柄で存在感がまず際立っていました。さらに俊敏性もあり、ボールへの反応も抜群に早いハイレベルの能力を持ったゴールキーパー。ただ、それだけではなくて彼には他のGKと違うバックボーンがあり、それが彼独特のプレースタイルをはぐくむことになるのです。
というのも子供の頃のシュマイケルはサッカーのGK以外にも「ハンドボールのGK」としても活躍していたのです。なぜかというとデンマークは雪国で冬の間はほとんどサッカーができません。そのため冬はハンドボールをし、あたたかくなって来たらサッカーをするという2つの種目を掛け持ちするスタイルになっていたというわけです。
このシュマイケルの経験は吉と出ます。ハンドボールのGK時代に相手の動きを読むことを学んだり、相手との接近戦にも強くなることができたのです。そうしたハンドボールでの経験が彼独特の強みとなり、サッカーにも大いにいかされていました。
前後左右の動きもめちゃめちゃ速かったです。あれだけ大柄な選手なのに全く鈍さを感じませんでしたから。セーブしてすぐに立ちあがる立て直しの速さも素晴らしい。またボールへの反応も抜群に優れていました。
実績も十分ですね。ユーロ92の優勝!リーグ戦、チャンピオンズリーグの優勝をもたらした偉大なGK。まさにレジェンド!!素晴らしい選手でしたね♪
偉大過ぎたがゆえに
シュマイケルがあまりにも偉大なGKだったため彼が引退した後マンチェスターユナイテッドはしばらくの間、後継者を探すのに苦労します。名門のごーるまうを守るのは難しい。高いレベルが求められます。様々なGKが移籍してきてはフィットせずチームを去っていきました。
のちにオランダ代表GK「ファン・デル・サール」がチームにやってきて後継者探しも決着。ファンデルサールもリーグ優勝やチャンピオンズリーグ優勝など素晴らしい成績をチームにもたらしてくれました。引退後の現在はスペイン代表のGK「デ・ヘア」が名門のゴールマウスを守っています。彼の活躍ぶりを見る限りしばらくはユナイテッドの偉大なGKの系譜はまだまだ続きそうですね。
まとめ
今回はレジェンド「ピーター・シュマイケル」について取り上げてみましたがいかがでしたでしょうか?
あまりに偉大過ぎるレジェンドが父親にいるがゆえに息子のカスパー・シュマイケルも大変だったとは思いますが、プレッシャーに負けずプロとして活躍しているのは素晴らしいことですね。僕ならシュマイケルが父親ならGKは選ばないかもなーなんて思ったり‥‥‥。
おそらく父親と比べられることに葛藤もあったでしょうが、それを乗り越え今シーズンレスターを優勝に導いたうちの一人として彼はまたプレミアリーグの歴史に名を刻みました。ほんとにすごいことです!そして、チームは来シーズンにはチャンピオンズリーグに出場しますしね。
彼が来シーズンどこまで活躍してくれるのか今からとても楽しみです♪
最後にこれは僕の勝手な妄想ですが、また20年後ぐらいに「シュマイケル」なんて名前がサッカーの試合中に出てこないかなーなんて事を思ってます。それもGKとしてね。孫まで3代GKでプロでしたなんてなったらすごいだろーな。そんな未来をちょっとだけ期待しつつ今回は筆をおきたいと思います。
それではまた次回もよろしくお願いします!!
参考書籍・参考サイト